土地ありで家を建てる時の費用相場・ポイントや流れを解説

目次
土地ありでは家を建てるのにいくらかかる?
土地を持っている状態で、注文住宅を建てる際の費用相場と頭金の平均についてご紹介します。
2021年の「フラット35利用者調査」によれば、土地を所有している人々が注文住宅を建てる際に必要とされる平均資金は3,572万円であり、そのうち頭金の平均は596.6万円です。
平均所要資金 | 平均頭金額(所要資金に占める割合) | |
首都圏 | 3,899万円 | 737.5万円(18.9%) |
近畿圏 | 3,778万円 | 676.6万円(17.9%) |
東海圏 | 3,650万円 | 581.1万円(15.9%) |
その他地域 | 3,372万円 | 522.2万円(15.5%) |
全国平均 | 3,572万円 | 596.6万円(16.7%) |
エリアごとのデータを見てみると、首都圏、近畿圏、東海圏では平均値が高い傾向にありますが、土地を持っている場合にはエリアごとの差はそれほど大きくないことがわかります。
家を建てるために必要な費用の相場は3,400万円から3,900万円であり、そのうち15%から19%程度を頭金として用意することが一般的です。家の広さやグレードなどによって費用が異なるため、具体的な計画を立てる際にはこれらの要素を考慮することが重要です。
費用の内訳は?

土地を所有している状態で注文住宅を建てる場合の費用の内訳について、詳しく見ていきましょう。
注文住宅の予算を検討する際には、具体的な費用の内訳を把握することが肝要です。土地を所有している場合、主な費用は建物を建てるための建築費になります。この建築費は「本体工事費」「別途工事費」「諸経費」の3つに大別されます。それぞれの内容について見てみましょう。
❶ 本体工事費:
本体工事費とは、家の本体を構築するための費用であり、基礎、土台、内装、外装、屋根、設備などに関する費用を含みます。これは建築費全体の約75%を占め、一般的には「坪単価」という言葉で表されます。
❷ 別途工事費:
別途工事費とは、外構、配線、排水などに関連する費用を指します。建築費全体の約20%に相当します。
❸ 諸経費:
諸経費は、施工会社が現場を運営するために必要なコストや、租税公課にかかる費用を指します。建築費全体の約5%がこれに該当します。
相続した土地に家を建てる時はここに注意!

相続した土地に家を建てる場合には、通常の土地購入とは異なる点に留意する必要があります。ここでは、相続した土地を活用する際の重要なポイントを見ていきましょう。
❶ 相続登記の手続きと費用が必要:
相続した土地の所有者は、登記上では元々の所有者のままですので、そのままでは活用することができません。家を建てるためには、登記を行い名義変更を完了させる必要があります。相続登記には、法定相続人全員の合意が必要ですので、早めに関係者と話し合いを進めることが必要です。
❷ 相続税または贈与税がかかる:
土地を相続した場合には、相続税が課税されます。また、被相続人が存命中に土地を譲り受けた場合は贈与税がかかります。そのため、相続税や贈与税は土地を活用する際に考慮しておくべきです。条件によっては税制の特例を活用して税金を抑えることも可能ですので、事前に税制について調べておきましょう。
❸ 建物が残っている場合は解体費用も必要:
相続した土地にまだ建物が残っている場合は、その解体費用も予算に含める必要があります。
また、土地の地目が畑や山林である場合、家を建てるためには「宅地」としての登録が必要です。地目の変更には申請と許可が必要ですので、自己で行うのが不安な場合は専門家に相談することをお勧めします。
❹ 地盤調査や境界線のチェックも重要:
長期間使用されていない土地を相続した場合は、早い段階で地盤調査を行うことが重要です。建物を建てるためには地盤改良が必要な場合もありますので、予期せぬコストを避けるためにも地盤の状態を確認することが重要です。また、隣地との問題を避けるためにも、建設を開始する前に境界線を確認することが必要です。不明瞭な場合は、土地家屋調査士に依頼して境界確定を行うことが賢明です。
土地ありで家を建てる流れを解説!

Step❶ 理想的な生活をイメージ
最初に行うべきことは、家族全員が共感し、理想的な生活をイメージし、情報を集めることです。このステップを踏むことで、効果的に住宅会社を選ぶ準備もでき、将来の決断にもしっかり対応できるでしょう。
情報収集は、一括資料請求サイト、SNS、雑誌などの便利な無料サービスを積極的に活用しましょう。そうすることで、イメージを効果的に広げることができます。
イメージを共有する際のポイントは以下の通りです。
– お家のコンセプト(モダン、北欧、アウトドアなど)
– 家族全員が楽しめる理想の家と生活(趣味の部屋、理想的な間取りなど)
注文住宅は約1年の期間をかけて完成しますので、入居したいタイミングから逆算して、家づくりのイメージを着実に育てていきましょう。
Step❷ 資金計画を立てる
理想の家を実現するために、予算の確認は非常に大切です。なぜなら、建設開始時の費用、途中支払いなど、住宅ローンを組む前に大きな支払いが必要な場合があるからです。また、家づくりに必要な資金には建築費用、その他の工事費など、さまざまな費用が含まれます。他に検査費用や税金、保険料なども発生します。
予算を検討することで、住宅ローンの借入額も調整できるため、資金計画は家づくりにおいて非常に重要な要素です。
自分たちの理想の家を実現するために、慎重に計画を立てていきましょう。
Step❸ 住宅ローンを申し込む
住宅ローンの手続きは、比較、選定、申し込みのステップを経て契約が成立します。計画を進める際には、ファイナンシャルプランナーによるライフプランニングが非常に重要です。ライフプランニングは、個人の人生や生活設計を考えるプロセスで、住宅ローンを組む際には、現在の貯蓄、子供の教育資金、将来の老後の備えなど、将来の支出を考慮に入れて借入額を検討します。
専門家に相談することで、無理のない返済プランを立てるのに役立ちますので、積極的に利用してみてください。
住宅ローンの比較から申し込みまでのプロセスは、住宅会社の情報収集と並行して進めることをおすすめします。なぜなら、住宅ローンの審査には通常、2〜3ヵ月ほどの時間がかかることがあるためです。計画をスムーズに進めるために、しっかりと段取りを組むことが大切です。
Step❹ 間取りや設備を決める
より具体的な家のデザインやコンセプトを考えておきましょう。
住宅会社に完全にお任せせず、家族全員が積極的に家づくりに参加しましょう。
注意すべきポイントは、将来変更可能な要素と変更が難しい要素を見極めることです。
例えば、キッチンや壁紙、ドアの仕様などは比較的簡単にリフォームできる部分ですが、間取りを変更するには大規模な工事が必要です。
Step❺ 建築工事請負契約を結ぶ
間取りなどの詳細が決まり、資金計画が決定できたら、建築工事の契約を締結します。
契約を締結する前に、不安や疑問があれば積極的に質問し、理解するよう心掛けてください。なぜなら、契約後の変更が追加費用を伴うことがあるからです。
ご自身が納得するまでしっかり検討し、安心して進めていくことが大切です。
Step❻ 着工
契約が完了したら、工事が始まります。その際、施工主の希望によって地鎮祭や上棟式が行われることがあります。
1. 地鎮祭:
着工前に安全を祈願する祭典で、氏神を鎮め、土地を利用させてもらう許しを得る儀式です。
2. 上棟式:
骨組みが完成した後に行われる儀式で、棟梁が建物の四方に酒、塩、米をまいて清めます。
この時期は「家族の理想を叶えてくれる家」が具体的な形になっていく過程を見ることができる貴重な過程です。
工事の進捗状況を確認するためにも、積極的に工事現場を訪れ、疑問や不安があれば住宅会社に相談するなど、積極的に参加してください。
Step❼ 引き渡し
工事が完了したら、お待ちかねの引き渡しの時がやってきます。最後には「竣工検査(完成した建物に不具合がないかをチェックする検査)」に立ち会うことになります。この際、設備の使い方の説明や、保証書や取扱説明書の提供状況を確認する場合があります。チェックシートを用意しておくと、漏れなく確認できて安心です。以下はチェックシートのポイントです。
– ドアの開閉や施錠に問題はありませんか?
– 給水や排水に不具合はありませんか?
– 床や壁に傷はありませんか?
– アフターメンテナンスに関する連絡先は明確ですか?
引き渡し後のトラブルを避けるためにも、これらの項目を注意深くチェックしておきましょう。
家を建てる前に仙台市はどんなところ?

仙台市は宮城県のほぼ中央に位置しており、伊達政宗公の時代から、東北地方の主要な都市として発展を遂げてきました。
仙台は東北地方でただ一つの政令指定都市であり、人口は109万人に達しています。首都圏からの便利なアクセスもあるため、周辺市町村を含めると約150万人の仙台都市圏を形成し、東北地方の商業の中心地として栄えています。
仙台市周辺には大学、高等専門学校、専門学校などの高等教育機関も数多く存在し、そのために学生たちが集まる「学都」としても有名であり、住むのにとても人気の高いエリアです。
仙台市は冬寒い?
冬は寒さが厳しく、雪が積もることが多い東北地方。しかし、仙台市はその中でも比較的温暖な環境に位置しています。
仙台市は冬でも晴れの日が多く、真冬日で最高気温が0℃未満になることは稀です。降雪量も他の東北地方の都市と比べれば少ないため、雪を見る機会はあまりありません。一方で、夏は30℃以上の真夏日が少ないという特徴もあります。
仙台市は過ごしやすい都市!
日本全国の都道府県庁所在地の中で、真夏日(30℃以上)と真冬日(0℃以下)の合計が最も少ない都市は、仙台市です。(気象庁の過去30年間の平均データ)
平年値として比較すると、仙台市では真夏日と真冬日の合計が約20日になります。これは、2番目に少ない水戸市の30日や、東京都千代田区の45日、そして大阪市の66日に比べて非常に少ない数です。
この統計から見ても、仙台市は一年を通して過ごしやすい都市と言えるでしょう!
