仙台の気候ってどうなの?冬は寒い?月別のデータも紹介
目次
仙台は過ごしやすい都市!
日本全国の都道府県庁所在地の中で、真夏日(30℃以上)と真冬日(0℃以下)の合計が最も少ない都市は、仙台市です。(気象庁の過去30年間の平均データ)
平年値として比較すると、仙台市では真夏日と真冬日の合計が約20日になります。これは、2番目に少ない水戸市の30日や、東京都千代田区の45日、そして大阪市の66日に比べて非常に少ない数です。
冬が厳しく、雪が積もることが多い東北地方。この地域に住んでいない人から見れば、東北や北海道は寒さ厳しいイメージが強いでしょう。しかし、仙台はその中でも比較的快適な環境に位置しています。
仙台は冬にも多くの晴れの日があり、真冬日で最高気温が0℃未満になることは稀です。降雪量も他の東北地方と比べれば少ないため、雪を見る機会はあまりありません。
一方で、冬が比較的温暖な代わりに、夏は30℃以上の真夏日が少ないという特徴もあります。1年を通じて、仙台は過ごしやすい地域と言えるでしょう。
ここではそんな仙台の気候について、より詳しく解説していきます。
その前に少しだけ仙台という都市について紹介いたします。
仙台はどんなところ?
仙台市は宮城県のほぼ中央に位置しており、伊達政宗公の時代から、東北地方の主要な都市として発展を遂げてきました。
仙台は東北地方でただ一つの政令指定都市であり、人口は109万人に達しています。首都圏からの便利なアクセスもあるため、周辺市町村を含めると約150万人の仙台都市圏を形成し、東北地方の商業の中心地として栄えています。
仙台市周辺には大学、高等専門学校、専門学校などの高等教育機関も数多く存在し、そのために学生たちが集まる「学都」としても有名であり、住むのにとても人気の高いエリアです。
仙台の月別平均気温データ
仙台の夏は短い?
仙台の夏は全国的に見ても涼しい気候が特徴です。直近10年間のデータによると、真夏日(最高気温が30℃以上の日)は年間平均で約20日程度にとどまり、最低気温が25℃を超える熱帯夜はわずか4日しか記録されていません。このように、仙台の夏は比較的過ごしやすい環境と言えます。
また、真夏日が観測される期間は、梅雨明け後からお盆過ぎまでの約1か月間に集中しており、夏らしい暑さを感じられる時期が短いのも仙台の夏の大きな特徴です。
ただし、10年に1~2回の頻度で、親潮の影響を受けた北東寄りの風(通称「やませ」)が発生し、真夏日が10日にも満たない冷夏となる年があります。この「やませ」が吹くと、農作物の生育に悪影響を及ぼすだけでなく、海水浴やマリンレジャーなどの観光産業にも深刻な影響を与えることがあります。
仙台の梅雨は涼しい!
梅雨といえば湿気が多く蒸し暑い印象を持つ方が多いかもしれません。しかし、寒冷で多湿なオホーツク海高気圧(オホーツク海気団)の影響を受ける仙台の梅雨は、むしろ涼しく、蒸し暑さとは無縁の気候が特徴です。
例えば、関東や西日本の梅雨では、雨が降っていても気温が30℃を超える真夏日になることがありますが、仙台では梅雨の晴れ間でも真夏日になることは非常に稀です。そのため、仙台の梅雨は「梅雨寒」と呼ばれる、季節外れの涼しさが続く期間という印象が強いのではないでしょうか。
また、この時期の仙台では霧がよく発生します。これは、南東からの暖かく湿った風が冷たい千島海流(親潮)の上を通過する際に発生する海霧が、仙台平野に流れ込むためです。特に東日本大震災以降、海岸にあった防潮林が失われたことで海霧を遮るものがなくなり、霧の発生回数が増えたと言われています。
仙台の秋は雨が多い!
仙台では、秋の降雨量が多いことが特徴です。特に9月は1年の中で最も降雨量が多い月となり、梅雨の時期を上回ることも珍しくありません。
この時期には台風などの影響で大雨が降ることもあり、それに伴い平野部では河川の氾濫、丘陵地では崖崩れなどの土砂災害が発生するリスクがあります。こうした自然災害への備えが重要となる季節と言えるでしょう。
秋の美しい風景を楽しむ一方で、雨の多い季節特有の注意も必要です。
仙台の冬は寒くない?
仙台の冬は、東北地方の中では比較的温暖ですが、夜間になると気温が急激に下がり、日中と夜間の寒暖差が感じられます。
この気象の特徴は、太平洋岸の海洋性気候に影響されています。冬には晴天が多く、昼間は気温が上昇しますが、夜は冷え込みが強まります。
過去30年間の気象データによれば、真冬日(最高気温が0℃以下)は年間平均で2日程度ですが、一方で真冬日の夜間には放射冷却が影響し、年間平均で約80日もの冷え込みが続きます。仙台の冬は寒冷ですが、最低気温が-10℃以下になることは稀です。
最低気温が-7.5℃という低温が平成以降の観測データに含まれており、東北地方においては比較的暖かいと言えます。ただし、気象情報を理解する際には、仙台の「東部」と「西部」の違いを考慮することが重要です。仙台を詳しく知るには、まずこの地域の特性を理解することが大切です。
東部仙台とは?
仙台平野地域は太平洋に面しており、仙台市の宮城野区、若林区、青葉区の東部(旧宮城町を除く)、太白区の東部(旧秋保町を除く)を指します。
こちらが「東部仙台」として知られ、仙台駅周辺を含む都市部も含まれます。
「東部仙台」は、温暖な海洋性気候に加えて、ヒートアイランド現象の影響も受けています。そのため、他の東北地域に比べて気温が高くなることがあります。
西部仙台とは?
仙台市泉区、青葉区西部(旧宮城町)、および太白区西部(旧秋保町)からなる「西部仙台」は、奥羽山脈に近く、丘陵地帯が広がっています。この地域では、「東部仙台」と比較すると、冷え込みが厳しく、最低気温が-10℃を下回ることも珍しくありません。時折、山沿いの地域とも表現されます。
東部仙台は降雪量が少ない?
仙台の冬は、降雪があるものの、降雪量は比較的少なく、通常の年間平均では約90㎝ほどです。この数値は、南東北の中でも、盆地に位置する福島市の約1/3や、山形市の約1/5に比べて低いです。他の地域と比較しても、例えば滋賀県彦根市や島根県松江市と比べても、仙台市の降雪量は比較的少ないと言えます。その割には、同じ緯度にあるにもかかわらず、雪が少ない地域です。
ただし、これは主に「東部仙台」に該当する話であり、「西部仙台」は豪雪地帯とされ、降雪量が多い地域です。
興味深いことに、仙台の冬には「晴れているのに雪が降る」という不思議な現象がしばしば見られます。これは、日本海側からの雪雲が奥羽山脈を越えて宮城県側の山岳地帯に侵入し、その雪が北西からの強風に押し戻されて、平野部に降る気象現象です。
晴れた早朝には、この舞う雪が朝陽に照らされて赤く輝き、幻想的な光景が見られます。
そんな仙台には高気密高断熱の住宅が必要?
「高気密」とは、外部と家の間にほとんどすき間がなく、気密性が非常に高いことを指します。
一方、「高断熱」とは、外気の影響をほとんど受けないような建材を家の壁などに使用し、家の内部の温度を外気に左右されないように保つことを意味します。これにより、家内部の熱が逃げるのを防ぎます。
住宅内外の空気の出入りが最小限に抑えられるため、室温が安定し、外部の気候の影響を受けにくくなります。暖かい空気と冷たい空気は対流する傾向があるため、すき間が存在すると熱が逃げてしまい、暖房などの効果も冷気によって打ち消されてしまいます。
高断熱の効果を得るためには、高気密性が重要な条件となってくるのです。
豪雪地帯もある仙台ではこういった住宅が必要であるといえます。
注文住宅を仙台で建てるならココもチェック!
仙台エリアには、「性能」「素材」にこだわって住宅を提供している住宅会社が多くあります。
今回はその中から、仙台エリアで「コストパフォーマンスが高い」「デザインが魅力的」「健康に配慮した」住宅会社3社をご紹介いたします。
「コストパフォーマンスが高い」家を提供している「森のめぐみ工房」
仙台市宮城野区に拠点を構える「森のめぐみ工房」は、昭和59年に創業し、「天然家住」というスローガンの下、安心・安全・健康な家づくりを行っている地域に根ざした住宅会社です。
「森のめぐみ工房」の<杜の家>は合理的な建物スパンとスケルトンインフィルエ法を採用し、使用する地域産材を丸太の皮むきから製材、乾燥、配送、建築まで、すべて自社グループでトータルに管理することで、高い品質の家(低炭素住宅仕様や長期優良住宅等、環境、基本性能にもしっかり配慮)を省コストで造り、低価格で提供しています。
またオリジナル杉板パーテーション「でき杉くん」で部屋を造っており、将来家族構成が変わった場合は、部屋を減らして 収納にしたり、子供部屋を増やしたり、2階を第2のリビングにしたりその時の状況に合わせて大ががりな工事無しで間取りを変更できるよう工夫がなされています。
「デザインが魅力的」な家を提供している「みのり建築舎」
宮城県仙台市青葉区に拠点を構える「みのり建築舎」は、自然素材と職人技術を駆使した、高性能・省エネの「木のぬくもり香る注文住宅」を得意としている住宅会社です。
「みのり建築舎」がつくる注文住宅は、単に自然素材を使っていればいい、高性能住宅であればいいというだけでなく、設計者の経験とセンスを
持ち合わせた3人の一級建築士が、自然素材・性能・デザインの3つの要素を絶妙なバランスで設計しています。
そうした設計思想の下、広葉樹の木目が美しいスタイリッシュな北欧デザインに、HEMSや太陽光発電を搭載したZEH仕様の最新省エネ注文住宅などを提供しています。
健康に配慮した家造りをしている「無添加計画」
宮城県仙台市太白区に拠点を構える「無添加計画」は平成9年に創業し、家族を地震から守り、家族の健康を守る「生命と財産を守る家」をコンセプトにしている住宅会社です。
「無添加計画」は、医師が薦める健康住宅の基準をクリアした家を「0宣言の家」(住む人の健康を第一に考え、ユーザーの不利を ゼロにするための宣言のもと建てられた住宅)を設計・施工しています。
「無添加計画」では合板や集成材、木工ボンドやビニールクロスなどの長持ちしない建材、化学物質を発し、健康に悪影響を与える建材を排除した家の建設を徹底しています。
家の断熱・気密性能にもこだわっている「無添加計画」の家は、ヒートショックを予防することにもなります。
断熱・気密性能が低い場合、冬には廊下・トイレ・浴室などが極寒になり、ヒートショックによる脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まる可能性があります。
さらに、窓や壁の中に結露が生じやすくなり、それが原因でカビやダニが発生し、アトピーやアレルギーの引き金にもなり得ます。