家づくりに最適な土地の面積は?仙台エリア
「狭い土地」と「広い土地」、両方があるとしたら、どちらを選びますか?一概に広い方がいいというわけではありません。
広い土地は魅力的に思えるかもしれませんが、それだけが全てではありません。広い土地を購入すると、それに応じて高額な費用がかかるだけでなく、管理も手間がかかることがあります。
逆に、狭い土地では間取りの制限や建築費用の増加などの課題が生じることもあります。では、どの程度の土地の広さがバランスの取れた選択なのでしょうか?
本記事でいくつかのケースを取り上げて解説いたします。
目次
4人家族の場合、家を建てるのために必要な広さはどれくらい?
4人家族の場合、家を建てるのために必要な広さはどれくらいでしょうか?
日本における持家の平均延床面積の推移は、平成5年から平成25年の20年間で大きな変化はなく、約122㎡(36.905坪)台であることが示されています。また、国が提唱する住生活基本計画では、居住面積の水準を「25㎡(約7.6坪)×世帯人数+25㎡」と定めています。
したがって、4人家族の場合、居住面積は「25㎡×4人+25㎡=125㎡」となります。これはほぼ、実際の平均延床面積と同じです。
2階建ての場合、125㎡の延床面積を考えると、1階の床面積は62.5㎡(約19坪)となります。しかし、実際には建物の周囲にも「空地(建物が建っていない部分)」が必要です。
したがって、敷地境界線側の空地面積を20㎡と見積もります。つまり、62.5㎡(建物の面積)+20㎡(空地)=82.5㎡となり、敷地面積の合計は82.5㎡となります。
5人家族の場合は?
国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」という資料によれば、世帯の人数に応じて、必要な広さの目安が提供されています。これによれば、5人家族の場合、以下のような広さが目安とされています。
5人家族に必要な広さの目安
- 最低居住面積水準:60平米(55平米)
- 誘導居住面積水準(都市型):115平米(105平米)
- 誘導居住面積水準(一般型):150平米(137.5平米)
( )内は、3~5歳児が1名いる場合
「最低居住面積水準」とは、健康で文化的な生活を楽しむために不可欠な広さを指します。
それに対して、「誘導居住面積水準」は、多様なライフスタイルに合わせて快適に過ごすためのゆとりあるスペースを示しています。
この水準に従うと、5人家族の場合、最低でも60平米以上の広さが必要とされます。
駐車スペースや庭もほしい場合は?
駐車スペースや庭が必要な場合、その面積を考えてみましょう。
まず、車を駐車するために必要なスペースを検討します。
次に、2台分の車を駐車するために必要な面積を計算します。一般的な車(プリウスなど、縦に長い車)であれば、4.5m×2.0m×2台=18.0㎡(約5.4坪)が必要になります。先ほどの敷地面積82.5㎡にこれを加えると、約100㎡(約30.3坪)になります。法的な制約を無視すれば、この100㎡で家を建てる場合、庭やアプローチなどは考慮されず、玄関までのアクセスすら確保できません。家を建てるための面積として、100㎡(約30.3坪)に、アプローチを含む小さな庭を30㎡(約9.1坪)加えると、敷地面積は130㎡(39.3坪)になります。
このように、50坪の土地があれば、最初に述べた希望の家を建てることができる余裕が生まれます。
土地を探す際のポイント
土地を探す方法は、主に以下の2つがあります。
1. 自分で探す方法:
自分で不動産会社やインターネットを活用して土地を探す方法です。特に住みたいエリアが既に決まっている場合、事前に不動産会社に希望条件を伝えておくと、適切な土地が出てきた際にすぐに連絡を受けることができ、探す手間を軽減できます。
2. 住宅会社に探してもらう方法:
ハウスメーカーや工務店など、住宅関連の専門家に土地探しを依頼する方法です。これらの専門家は土地情報に詳しく、好条件の土地を見つけて提案する能力があります。また、土地と家の希望条件を明確に整理しておくと、適切な土地を仲介してもらえることもあります。土地を見つける際には、専門家のサポートを活用することで、理想の土地を見つける可能性が高まります。
ここで疑問?
「延床面積」「建築面積」「敷地面積」の違いは?
延床面積(建物面積)とは何?
延床面積は、建物内の全フロアの床面積を合算したもので、一般的に「建物面積」とも称されます。
建築基準法によれば、壁の厚さの中心から床面積を計算する「壁芯面積」を基準とします。
したがって、実際に利用可能な床面積よりもやや広く計算されることに留意してください。
なお、マンションやアパートなどの区分所有物件については、内壁から計測した「内法面積」が不動産登記法で指定されています。
吹き抜け部分や手すりのない玄関ポーチ、外壁から2m未満の距離にあるベランダやバルコニーは、延床面積の計算対象外となります。
また、特定の条件を満たすロフトや地下室も延床面積には含まれません。
建築面積とは何?
建築面積とは、建物が占める敷地全体の面積を指します。
一般的には、1階部分の面積が大きく見積もられる傾向がありますが、2階の面積が1階よりも広い場合は、2階の面積が建築面積となります。
建築基準法では、建物を外壁または柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積と定義しています。
そのため、建物に凹凸や斜面があっても、水平な面積として計算されます。なお、軒やひさしのように外壁または柱から突き出た部分は、水平距離で1m後退させた線から内側の面積が建築面積に含まれます。
敷地面積(土地面積)とは何?
敷地面積は、敷地全体の水平投影面積を指します。
斜面や高低差があっても水平面として計算されるため、実際の表面積よりも少なくなります。
なお、セットバック部分は敷地面積には含まれません。セットバックとは、自治体が指定した幅4m未満の道路に接する敷地において、道路の中心線から2m後退した場所を道路境界線とする規定です。
セットバック部分には建物を建てることが許可されていないため、敷地面積から除外されます。
家を建てる前に仙台はどんなところ?
仙台市は宮城県のほぼ中央に位置しており、伊達政宗公の時代から、東北地方の主要な都市として発展を遂げてきました。
仙台は東北地方でただ一つの政令指定都市であり、人口は109万人に達しています。首都圏からの便利なアクセスもあるため、周辺市町村を含めると約150万人の仙台都市圏を形成し、東北地方の商業の中心地として栄えています。
仙台市周辺には大学、高等専門学校、専門学校などの高等教育機関も数多く存在し、そのために学生たちが集まる「学都」としても有名であり、住むのにとても人気の高いエリアです。