布基礎とベタ基礎って何?見分け方やメリット・デメリットを紹介!仙台エリア

家を建てる際、どの部分にご注意されますか? 

しばしば、間取りや外観に目が行きがちで、基礎の重要性を見落とすことがあります。

住宅における基礎は、建物と地盤を結びつける重要な要素です。また、基礎と土台を混同することがありますが、基礎はコンクリートでできた部分であり、土台は基礎の上に置かれる素材を指します。

基礎は家を支え、住宅の耐久性に大きな影響を与える役割を果たします。一般的に、「ベタ基礎」と「布基礎」の2つの主要な構築方法が存在します。

今回は、「ベタ基礎」と「布基礎」を比較し、それぞれのメリットとデメリットについて説明します。

ベタ基礎ってなに?

「ベタ基礎」とは、住宅の底全体に鉄筋コンクリートを流し込んで作る基礎の形式です。主に住宅建設や地盤が弱い場所で採用されます。この方法は、鉄筋とコンクリートの使用量が多いため、「布基礎」と比較すると、資材の消費量が増える特徴があります。

ベタ基礎のメリット&デメリット

メリット:

1. 不同沈下が少ない

   不同沈下とは、建物が一様に沈下せず、特定の部分が大きく沈下することを指します。ベタ基礎は建物を全体的に支えるため、不均等な沈下が起きにくく、耐震性が向上します。

2. シロアリ被害を防ぎやすい

   地面をコンクリートで覆うことで、湿気やシロアリの侵入を防ぎやすくなります。

デメリット:

1. コストが高くなる可能性

   布基礎と比較して、鉄筋コンクリートの使用量が増えるため、コストが高くなる可能性があります。

2. コンクリート内の鉄筋による強度の変動

   コンクリート内の鉄筋の本数によって強度が変化します。鉄筋が多ければ強度が高まりますが、それによりコストも増加します。したがって、ベタ基礎を採用する際には、鉄筋の数量を適切にし、コストを確認することが重要です。

布基礎ってなに?

「布基礎」という名前から、実際には布が使用されているかのように思われることがありますが、実際には布は使われておらず、この名前は布基礎がその形状が長い布の繊維に似ているために由来していると言われています。

布基礎のメリット&デメリット

メリット:

1. コストがベタ基礎に比べて抑えられます。

   布基礎はベタ基礎と比較して、使用する鉄筋コンクリートの量が少ないため、コストを節約できます。

2. 点で支えるため、耐久性の高い箇所が存在します。

   布基礎は地中に点状に支えがあり、そのため一部箇所ではベタ基礎よりも高い強度を持つことがあります。

デメリット:

1. 耐震性がベタ基礎に比べて劣ります。

   面で支えるベタ基礎に対し、布基礎は点で建物の重みを支えるため、耐震性において劣ることが避けられません。

2. シロアリの侵入がしやすい

   布基礎は隙間が広いため、シロアリの侵入がしやすくなります。シロアリ対策として、防蟻処理が施された材料の使用をおすすめします。

3. 湿気がたまりやすい

   布基礎と建物の間に隙間がないため、湿気がたまりやすくなります。湿気を逃がすための通気口を設けると、冬季に冷たい空気が侵入し、床が冷える原因となる可能性があります。

ベタ基礎と布基礎の違いまとめ

布基礎とベタ基礎の見分け方は?

基礎部分の外見での見分け方

建築現場などで基礎が露出している場合は、布基礎とベタ基礎の特徴がはっきりと見えますので、判別は比較的容易です。

布基礎は、柱や壁の下などに部分的にコンクリートが使われています。

床下全体がコンクリートで覆われている場合、それはベタ基礎の可能性が高いでしょう。

新築住宅の見分け方

完成した住宅の基礎を外から見ても、コンクリートしか見えないため、布基礎とベタ基礎の見分けは難しいです。

新築住宅を建てる場合は、建設業者に直接確認すれば、基礎の種類を教えてもらえます。

また、工事現場に掲げられる「建設計画のお知らせ」看板には、基礎工法が明記されているので、そこからも確認できます。

中古住宅の見分け方

中古住宅でも、完成した住宅と同様に、外見から基礎の種類を判断するのは難しいです。

中古住宅で基礎の種類を確認する方法は以下の4つです。

1. 床下点検口から確認する

床下点検口から覗いて、土台が土であり、柱のようなコンクリートで支えられている場合は、布基礎です。ただし、布基礎でも柱の間にコンクリートが打ち込まれていることがありますので、その場合は他の方法で確認します。

2. ホームインスペクションを依頼する

ホームインスペクション(住宅診断)を依頼する際に、「基礎の種類を知りたい」と事前に伝えれば、診断士が結果を教えてくれます。

3. 構造計算書を確認する

構造計算が行われた家の場合は、構造計算書に基礎の種類が記載されているので、それを確認します。

4. 基礎に沿って土を掘ってみる

建物の基礎に沿って土を掘り、コンクリートの形状を確認します。

約25㎝ほど掘り進めて、コンクリートがL字型になっている場合は、布基礎である可能性が高いです。

ベタ基礎と布基礎どちらがいいの?

ベタ基礎と布基礎、どちらが良いかという点で、一般的には耐震性に優れる「ベタ基礎」が選択されることが多いですが、寒冷地域の場合は「布基礎」が適していることがあります。

その理由は、寒冷地では地下の凍結深度を超える深さまで基礎を施工する必要があり、布基礎はこの要件を満たすために適しているからです。

地域の気温や地盤条件などによって、適した基礎が異なることを考慮し、基礎の種類を選ぶ前に、専門家と相談してその土地に最適なのを選ぶことをおすすめします。

家を建てる前に、仙台市はどんなところ?

仙台市は宮城県のほぼ中央に位置しており、伊達政宗公の時代から、東北地方の主要な都市として発展を遂げてきました。

仙台は東北地方でただ一つの政令指定都市であり、人口は109万人に達しています。首都圏からの便利なアクセスもあるため、周辺市町村を含めると約150万人の仙台都市圏を形成し、東北地方の商業の中心地として栄えています。

仙台市周辺には大学、高等専門学校、専門学校などの高等教育機関も数多く存在し、そのために学生たちが集まる「学都」としても有名であり、住むのにとても人気の高いエリアです。